アクセサリーの頑固な汚れは、貴金属店など専門店にお願いするしかないとあきらめてはいませんか。
もちろん、アクセサリーは専門店に依頼するのが一番ですが、その分費用がかかってしまったり、アクセサリーのクリーニングを引き受けてくれる店が近くないこともありますよね。
専門店ではアクセサリーをクリーニングする際に超音波洗浄機を使っていますが、実は超音波洗浄機はご家庭用に市販されているのをご存知でしょうか。
そこで今回は、超音波洗浄機の選び方や使い方、注意点についても紹介していきましょう。
Contents
超音波洗浄機とは

超音波洗浄機とは、名前からもわかるように超音波で振動を起こすことにより、目に見えない細かな気泡を発生させ、気泡が破裂するときの衝撃によって汚れを落とすものです。
手の届かない部分の細かな部分の汚れや、すき間に入り込んだ浮かしとることができるため、アクセサリーを隅々まできれいに磨き上げることができます。
もともとは業務用として開発されたもので、案では販売されていませんでしたが、近年では家庭用として手ごろな価格帯のものも多く販売されるようになりました。
また、本格的なタイプのものから大型のもの、持ち運びができる小型のものなど、種類や大きさもさまざまです。
超音波洗浄機の選び方
超音波洗浄機は、家電量販店やインターネットでも購入できますが、たまたまなタイプのものがありますのでどれを選んだらよいかわからなくなりますよね。
そこで、購入を検討中の方は以下のポイントを押さえて、お気に入りの一品を探してみましょう。
汚れで選ぶ
超音波洗浄機は周波数が高いものから低いものまであり、周波数によって落とせる汚れが異なります。
周波数が低いものほど大きな汚れを落とすことができますが、それに伴って振動も大きくなるため、デリケートな精密機械などを洗浄するには不向きです。
逆に、周波数が高いものほど振動が小さく、目に見えない細かな汚れも落としきることができますが、あまり大きな汚れを落とす事はできません。そのため、超音波洗浄機は、何を入れるかなど汚れのタイプで選ぶと良いでしょう。
大きさで選ぶ
超音波洗浄機は、持ち運びが可能なコンパクトサイズのものから、自宅に設置して使うものまで、さまざま大きさのものが販売されています。
何を洗浄するかにもよりますが、あまり頻繁に使用しないと言うのであれば、コンパクトサイズがおすすめです。
また、アクセサリーや時計など、小さなものを洗浄することが多い方は、あまり大きなサイズのものは必要ありませんので、洗浄物の大きさに合わせて選ぶと良いでしょう。
細かなものを洗うことが多い方でも、洗浄物の数が多く、何度も洗浄するのが面倒だという場合は、大きめのものを選んでもかまいません。
大きめの超音波洗浄機でも、中にアタッチメントが付いていて、アクセサリーを固定して洗浄できるものもあり、洗浄中に他のアクセサリーや洗浄物とぶつかり合って傷つく心配がありません。
振動により傷がつくのが心配な方は、洗浄物を固定できるアタッチメント付きのものを選ぶと良いでしょう。
音で選ぶ
超音波洗浄機は、音による振動を利用して汚れを落とすものですので、どうしても音が出てしまいます。
しかし、中には静音性の高いタイプや稼働音が小さいものもありますので、マンションやアパートなど、集合住宅にお住まいの方は、稼働音の小さい超音波洗浄機を選びましょう。
機能で選ぶ
どんな高機能の超音波洗浄機でも、使い方がわからなければ意味がありませんよね。特に機械に弱い方や、使用頻度が低い方はシンプルで使いやすいものを選びましょう。
価格帯で選ぶ
超音波洗浄機は、デザインや機能も重要ですが、まずは予算に合った超音波洗浄機を選びましょう。
超音波洗浄機は、あまり毎日使うものではないと言うこともあり、いちど購入すると頻繁に買い換えるものでもありません。そのため、簡単に取り外しができるものがおすすめです。
初めて超音波洗浄機を購入される方は、お手入れがしやすく耐久性の高いものを選びましょう。
洗剤の選び方

超音波洗浄器は宝石専用の洗剤で洗うと、より高い効果が得られます。超音波洗浄器に使用する洗剤は、専用のものが一番ですが、少々高額なのが難点です。
中性洗剤などの代用品をつかって洗うこともできますが、宝石に洗剤が残っているとせっかく洗っても前より汚れがひどくなってしまったり、劣化の原因にもなります。
超音波洗浄器に中性洗剤などの代用品を入れて洗う場合は、洗剤が残らないようすすぎ洗いをし、しっかりと水気を切ってから保管しましょう。
超音波洗浄器では洗えないものがある
誰でも簡単にアクセサリーの汚れを落とせる超音波洗浄器ですが、どんなものでも洗えるわけではありません。アクセサリーの種類によっては超音波洗浄器で洗えないものもあります。
次に紹介するアクセサリーは超音波洗浄器で洗うことはできませんので、超音波洗浄器に入れる前によく確認しましょう。
エメラルド
エメラルドは数ある宝石の中でも特に扱いに注意が必要な宝石のひとつです。
衝撃や熱や、乾燥など、急激な環境の変化にも弱いため、超音波洗浄器に入れて洗うことはだきません。
タンザナイト
タンザナイトは熱に弱く、一定の方向からの刺激で割れる恐れがあります。超音波による振動など、衝撃にも弱い宝石ですので、取り扱いには注意が必要です。
トパーズ
モース硬度が8と高く、丈夫なイメージのあるトパーズですが、横方向の刺激に弱いため、超音波洗浄器に入れると傷がついたり割れてしまう恐れがあります。
ペリドット
明るく爽やかなオリーブグリーンが魅力のペリドットは、モース硬度が5〜6程度しかなく、靱性も低いため、傷にも割れにも弱い宝石です。
また、酸にも弱いという特徴もあるため、使用する洗剤などにも注意が必要です。
ムーンストーン
ムーンストーンは繊細な見たからも想像がつくように、靭性も硬度も低い宝石です。非常に割れやすいデリケートな宝石になりますので、超音波洗浄器を使用することはできません。
オパール
オパールは非常にデリケートな宝石としても知られています。熱や衝撃にも弱く、割れやすい宝石ですので、超音波洗浄機には入れないよう注意しましょう。
翡翠
5月の誕生石である翡翠は、外部からの衝撃に強い靱性の高い宝石です。しかし、硬度はそれほど高くないため、超音波洗浄機などで洗うと傷がついてしまう恐れがあります。
トルコ石
異国情緒漂うトルコ石は、比較的手に入り安い価格帯でも人気の宝石です。しかし温度変化に弱く、熱や洗剤で表面に傷がつく恐れがあります。
また、モース硬度も5〜6と硬度も高くありませんので超音波洗浄器で洗わないようにしましょう。
ラピスラズリ
ラピスラズリは幸運を引き寄せる魔除けの石として人気の高い宝石です。しかし、モース硬度が5〜6と非常に柔らかく、外部からの刺激や熱に弱い宝石です。そのため、超音波洗浄器で汚れを落とすことはできません。
有機質宝石
有機質宝石とは、パール、珊瑚、ベッコウ、象牙などのことです。これらの宝石は非常に柔らかいため、超音波洗浄器に入れて洗うことはできません。
充填加工されているもの
充填加工とは、メッキなど表面だけを金などで覆う加工のことをいいます。ダイヤモンドなど、硬度の高い宝石でも充填加工されているものを超音波洗浄器で洗うと割れてしまう恐れがありますので、事前に確認しておきましょう。
加工されたものかどうかわからない方は、専門のお店にクリーニングを依頼した方が無難です。
まとめ
いかがでしたか。今回はアクセサリーを超音波洗浄する時のポイントと注意点について紹介しました。
超音波洗浄機はアクセサリーを中に入れるだけで汚れを落とせる便利なアイテムです。しかし、使い方を誤ると大切なアクセサリーに傷がつき、取り返しのつかないことにもなりかねません。
特に宝石がついたアクセサリーは、ご自分でクリーニングをするのは難しいため、必ず専門のお店にクリーニングを依頼しましょう。
ただし、金やプラチナなどのシンプルなデザインのものであれば、超音波洗浄機で汚れをきれいに落とすことができますので、超音波洗浄器の特徴を知って上手に取り入れてみてください。